LDK。
最近はLDKが好まれる傾向にある。
「最近は」と言いましたが、過去はどうだったのか。
過去。
○DK、この○の中の数字が多いと良しとされていた様子。
子供が大きくなると、部屋を与える。
2人子供が居れば、夫婦で1室・子供で2室・居間&食堂。
3DKもしくは4DK要ることになる。
さて、今。
賃貸入居希望者は圧倒的に20~30代が多い。
(高齢者賃貸住宅の必要性が叫ばれているが、今まで根を下ろしてきた一戸建てに住まいを続ける高齢者は未だ多い。今回の話はこれを例外とする)
少子高齢化。子供を持たない世帯の増加もみられている。
DINKSという言葉も出来た。
ダブルインカムノーキッズ、要するに共働きで子供がいない世帯。
高所得・高消費世帯とも言えるだろうか。
小浜のような田舎ではこの傾向は薄いが、それでも
「子供3人は多い」のではないだろうか。
あくまで私の感覚であることを補足しておく。
LDK。
やっと、表題の話に戻ってきた。
LDKは和室だろうか、洋室だろうか。
ほとんどの方が洋室、フローリングにソファといった部屋を想像するのではないか。
いつかお茶の間で見た海外ドラマ、とまではいかないまでも、暗い狭いイメージは無い。
はっきり言って、世界のグローバル化がLDKを浸透させたのだろう。
布団→ベット、コタツ→ソファーこの2大勢力が和室を洋間たらしめた一因であると思う。
今の賃貸住宅の新築から畳は消えている。
逆に、畳のラグなんてものも出ている。
畳の上に絨毯だったのに。
でも、戸建て(マイホーム)の間取りに関してはまだまだ畳が目に付く。
これは、「日本人、やっぱり畳が好きなのね」という声なき声が聞こえてくるようである。
この辺りで気付かれた方もいらっしゃるだろう。
賃貸だと「和室が消え行く」傾向にあるのに、自己所有だとなぜ「和室を残す」傾向があるのか。
これは賃貸の特徴が浮き彫りになる。
賃貸は「通過点」。
今、28歳の夫婦がアパートに住んでいるとして「ここを終生の住まいにしよう」なんて思っている人がいるだろうか。冗談で言っても本気では思ってはいないはず。
なぜなら「退去時に揉めない様に…」と最初から退居の話をしている。
しかししかし。これが普通であろう。
そこで、LDKというのはやはり一種のあこがれではないか。
田舎の実家には、キッチンと少し離れて食堂、そして今でコタツに足を突っ込む。
脱田舎!新婚生活は新しいものを!
LDKのカウンターキッチンで奥さんとアイコンタクトをしながら、ソファーでテレビを眺めつつ。
たまには友達を呼んでホームパーティなんかしたいな。
そんなイメージはとても分かるような気がする。
しかし、マイホームを作る時は畳が無いと寂しく思うこの気持ち。
自分の住まいという距離で考えた末の結論というのが、本心であろう。
あーやこーや言う必要は無いが、賃貸はある程度自由だ。
和4,5・和6・和6・DK6の3DKを洋6・LDK18.5の1LDK にしても良いわけだ。
これは家主さんの気持ちと財布次第。
しかし、市場に住宅がありふれた今、奇抜なことをやってやろうとは思わないが、もっと自由に考えてもいいのではないか。
「間取りチェンジをしたら、今度はファミリー世帯が入ってこなくなる」的な声も充分加味した上でのオンリーワン物件へのモデルチェンジ。
「通過点」である賃貸は凝りに固まらずいったらいいんじゃないか。
「LDK」の表題からの紆余曲折。
長々と、書きたいままを記し勝手に失礼することを改めて申し上げつつ。
賃貸よ、自由であれ。
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